「試食会はおおむね好評でしたが、商品化するとなると、高級食材ゆえにどうしても価格がネックとなって、誰でも気軽に食べられるというわけにはいかなくなります。空自空上げと名古屋コーチンのそれぞれにブランド力があるので、別々で取り組んでいこうという結論に至りました」(三輪さん)
リピーター続出のホテルランチ
早々に仕切り直しとなったが、小牧商工会議所は小牧基地から甘辛スパイシー米粉空上げのレシピを提供してもらい、メニューとして販売する店を募集した。そこで名乗りを上げたのは、市内の喫茶店とホテル、食品加工会社。それぞれレシピを基に何度も試作を重ねて、昨年8月に行われた認定式で小牧基地から認定証が贈られた。
商工会議所の呼びかけにより3軒の認定店からスタートし、現在10軒まで増え、問い合わせも数多くさらに拡大中である。
認定店の一つで、名鉄小牧駅前にある「名鉄小牧ホテル」へ向かった。
名鉄小牧ホテル「日本料理 有楽」のランチで提供されている「小牧航空自衛隊『空上げ』御膳」2200円(筆者撮影)
かなりのボリュームだが、ご飯に合う味付けのせいか年配の客も完食するという(筆者撮影)
「出張で来られるお客様が多いので、朝食ビュッフェで提供すれば全国にPRできると考えました。評判は上々で、現在は朝食ビュッフェのほか、ホテル内のレストラン「日本料理 有楽」のランチで提供していますが、地元のリピーターのお客様も大勢いらっしゃいます」と、支配人の大原隆一さん。
それが「小牧航空自衛隊『空上げ』御膳」。大ぶりな唐揚げ4個にサラダと茶碗蒸し、ご飯、赤だし、香の物、デザートが付くボリューム満点の御膳である。肝心な味だが、米粉を使っているので表面はカリッと、中身はもっちりとした独特の食感。とろみのある甘辛いタレもご飯がすすむ。そのまま食べても十分美味しいが、添えられた柚子塩を付けると、さっぱりとした味わいになる。
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