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【柴門ふみの人生相談】働かない夫と離婚がしたい - 産経ニュース

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 50代の女性会社員。5年前から50代の夫が働かなくなりました。以前は春は農業、冬はアルバイトをしていましたが、今はずっと家にいます。私の稼ぎは生活費だけでなく、夫の国民年金、車や自宅のローン、農機具代などに消え、蓄えも底をつきました。

 2年前に患った病気のためにお酒を禁じられ、夫は時々「生きてる楽しみがない」とイライラして言いますが、それを聞くと「もとをただせば自分がそうしたんだよ」と私もイラつきます。夫は体調が回復、働けるのに求人チラシを見せて「応募してみたら」と勧めても無反応です。最近では家に帰るのも苦痛です。離婚がしたい私に、よきアドバイスをお願いします。

回答

 「家族」とは何ぞや、と考えてみました。

 働かない赤ん坊にミルクを与えおむつを買ってあげても、腹は立ちません。けれど働かない夫のご飯を、働いている「私」が作るのは腹が立つ。その気持ちは、私にもよくわかります。締め切りで忙しい時に夫から「ご飯まだ?」と聞かれれば腹が立っていましたが、小学生の子供から「ご飯は?」と聞かれたら「ごめんね。急いで作るから」と逆に謝っていました。この違いは、何でしょう? やはり、「愛」の差だと思います。

 この身が砕けようが、幼い子供にはご飯を作ってあげたいと、そのころの私は思っていました。一方、夫にはそれほどのものではありませんでした。

 「こんな人のために、自分だけ働くのは嫌」と感じた時点でもう、家族ではなくなっている気がします。

 相談者の方の夫は5年前までは働いていて収入があり、夫婦で支えあって家も建てた。そのころまでは、相談者の方との関係も良好で夫婦愛もあったものと思えます。

 ところが夫が病気をきっかけに働かなくなり、相談者だけが働いている状況にイライラが募っている様子です。

 結婚式の誓いの中には「病める時も健やかなる時も互いに支えあい…」という文言が、よく盛り込まれています。困難な時に支えあってこそ夫婦、と昔の人は考えたのでしょう。しかし、現実問題として、それはかなり難しい。

 現在、相談者の方が離婚を躊躇(ちゅうちょ)しているのはなぜでしょう。世間体? 弱っている人を見捨てられない人情? 若い頃助け合って家庭を築いた思い出? 実は働かない以外には欠点はないと思っている? 離婚がしたいのにできない理由をご自分で冷静に見つめ直すとよいのではないでしょうか。

回答者

柴門ふみ 漫画家。昭和32年生まれ。代表作は講談社漫画賞の「P.S.元気です、俊平」のほか、「東京ラブストーリー」「恋する母たち」(ともに小学館)など。著書に「そうだ、やっぱり愛なんだ 50歳からの幸福論」(角川文庫)など。故郷の徳島市観光大使も務める。

相談をお寄せください

 住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100-8078 産経新聞文化部「人生相談 あすへのヒント」係まで。

 〈メール〉life@sankei.co.jp

 〈FAX〉03・3270・2424

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March 29, 2020 at 01:00PM
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