ネスレ日本は、小麦など食物アレルギーの特定原材料を使わない業務用のブイヨンとコンソメを、日本ハムが運営するサイトを通じて発売した。食物アレルギーに関する情報や商品を集めたサイトで、あわせて同製品を使ったクリスマス向け料理などのレシピを2社で開発し公開した。アレルギーがあっても家庭で多様な料理を楽しめるようにする。
日本ハムが運営するサイト「Table for All」でネスレ日本が12日に販売を始めたのは、食物アレルギー特定原材料など28品目を使っていない「マギー アレルゲン対応ブイヨン 香料・着色料無添加 250g」(1480円)と食物アレルギー特定原材料8品目を使っていない「マギー コンソメ チキン 香料・着色料無添加 300g」(1980円)。一部スーパーで取り扱っていた業務用製品を一般消費者向けにも発売した。
同サイトは日本ハムが2022年2月に立ち上げた。食物アレルギーの原因やメカニズムなどの情報のほか、対応商品の通販機能、対応レシピなどを発信している。
ブイヨンとコンソメのサイトでの販売開始に合わせ、ネスレ日本のアドバイザリーシェフ、牧村直哉さんが監修した両製品を使ったメニューのレシピの掲載を始めた。
コンソメにつけ込んだ鶏肉をオリーブオイルで焼いたローストチキンや、米をトマト、タマネギとブイヨンで炊き込んだ「トマトのブイヨンライス」などクリスマスに合う洋食のコース料理5品などをクリスマス特設ページに載せている。
ネスレ日本の食品&原料事業部の木村麻子・マーケティング部長は「洋食のベースの味はしっかりとつけつつ、『パッ』と見た目が華やかなものになるようにした」と話す。
ネスレ日本は業務用のほか、市販用にも特定原材料不使用のブイヨンを展開している。開発にあたっては動物性原料を使わずにブイヨンやコンソメのうまみや味わいを出すのに苦労したという。酵母エキスやタマネギなどを使用して自然なうまみに仕上げているという。
日本では食物アレルギーを持つ子供の数が増加傾向にある。日本学校保健会の「令和4年度アレルギー疾患に関する調査報告書」によると22年度の小中高生の食物アレルギー疾患有病率は6.3%で、04年度より3.7ポイント増えている。
サイトを立ち上げて以降、日本ハムは食物アレルギーを持つ子どもの親から「食物アレルギー対応の食品を売っているお店が少ない」「総菜や加工品に頼ることが難しい」といった意見に触れた。
日本ハム新規事業推進部の高崎賢司部長は「食物アレルギーを持つお子さんは全体の間口からすると非常に狭く、小売店では販売が限られる」と指摘。「アレルギー対応の食品をダイレクトに消費者に届けられるプラットフォームを持っているのは、売り手にとっても消費者にとっても非常に有効だ」と事業の意義を語った。
日本ハムは11月下旬から中国でもECサイトを通じて同社の米粉のパンなど5製品の販売を試験的に始めた。アレルギー対応食品の市場開拓を目指している。
(鷲田智憲)
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