毎日のコーヒーを簡単に淹れるのに便利なカプセル式コーヒーメーカー。専用カプセルをセットしてスイッチを押すだけで、本格的な味のコーヒーが楽しめます。後片付けもラクなので、コーヒーを淹れるのが面倒な人にはぴったりのアイテム。
今年9月にUCCのカプセル式コーヒーメーカーの最上位モデル「DRIP POD YOUBI(ドリップポッド ヨウビ)」が発売されました。直販価格は24,200円。
DRIP POD YOUBIは、スマホアプリと連携することでプロのレシピを再現できるようになり、100通り以上の飲み方を楽しむことができるといいます。
カプセル式コーヒーメーカーは利便性に優れている一方で、カプセルのランニングコストがかかります。それでも欲しいと思えるのか、実機をお借りして試してみました!
コーヒーを淹れる作業がとてつもなくラクに
DRIP POD YOUBIの特徴は、コーヒーを淹れるための面倒な工程がほとんどないため、とにかくラクなこと。使い方は簡単で、タンクに水を入れて電源をON。カプセルをセットして、ボタンを押せばドリップできます。
完成までが早いのも魅力で、飲みたいと思ってから2〜3分後くらいにはコーヒーができているので驚きました。在宅ワーク中にコーヒーを淹れる際も、あまり作業が中断しないため、集中力をキープしたまま仕事に戻りやすいです。
稼働音が静かなのも特徴。大きな音が出がちな豆を挽く工程もなく、動作音もささやき声レベルで、音はまったく気になりません。筆者はアパート住まいですが、夜遅い時間でもなんの心配もなく使えました。
使用後の主なお手入れは、使ったカプセルを捨てることと、ポッドホルダーをさっと洗浄することです。カップに直接ドリップできるためサーバーは不要で、液だれもしにくいのでドリップトレーを頻繁に洗う必要もありません。また、コーヒー粉の処理から解放されるため、片付けが煩わしくてコーヒーを飲むこと自体を諦める機会も減りました。
使いやすさと美しさを兼ね備えたデザイン
DRIP POD YOUBIは、DEAN & DELUCAを手掛けるウェルカムと共同開発され、デザインは空間・プロダクトデザイナーの二俣公一さんが担当。
デザインは、スタイリッシュでおしゃれ重視の人にも向いている一方で、発色が落ち着いているため、悪目立ちせずに、生活感がある部屋にも馴染む印象です。
サイズは前モデルの方がコンパクトですが、取っ手がなく、持ち上げる時に両手を使う必要がありました。本機には、がっちりとしたキャリーハンドルが付いており、片手で簡単に持てます。キッチンやリビングだけでなく、屋外や寝室など、気軽に移動させて使いたい人にとって便利。
カプセルは15種類。紅茶やお茶も淹れられる
基本のカプセルは15種類あります。UCCのコーヒー鑑定士が世界中から厳選したコーヒーが、12種類(カフェインレス含む)。コーヒー以外には「アールグレイ紅茶」や「深蒸し静岡煎茶」、「静岡まろみ焙じ茶」があります。
カプセルコーヒーマシンは、エスプレッソやラテ系がメインのものも多いですが、普段は一般的なドリップコーヒーを飲む筆者にとっては、ドリップポッドのラインナップが非常に好み。
本体操作パネルで「湯量」や「抽出の濃さ」の調整が可能。筆者は苦味と濃厚感が強くなる「STRONG」モードを多用しています。
プロのコーヒーレシピを再現。100通り以上の味わい
DRIP POD YOUBIは、アプリとBluetooth連携することでプロの抽出レシピを楽しめます。レシピはコーヒー専門機関「UCCコーヒーアカデミー」のスペシャリスト達が開発しています。
蒸らしや抽出の工程で、お湯を注ぐスピードや湯量を変えることで、味を調整。そのため、カプセルとレシピの組み合わせによって100通り以上の味を作ることができます。
プロレシピの使い方は、Bluetooth連携後にUCC公式アプリを起動し、レシピを選ぶだけ。レシピ選択後、「このレシピでドリップする」をタップすると本体で抽出が始まります。
気になったレシピはワンタップで保存しておくと、スムーズに使えます。電車移動などの隙間時間に好みのメニューをチェックしておいて、事前にレシピを登録しておくような使い方が便利でした。
また、お気に入りのプロレシピを1つだけ本体に登録することができ、登録しておけばアプリを開かなくても本体の「FAVORITE」ボタンを押すだけでプロレシピの抽出が可能です。
ハイレベルな味わい。違いが明確に出るプロレシピ
実際にプロレシピのコーヒーを飲んでみましたが、簡単に淹れられるにもかかわらず、全体的にハイレベルのおいしさでした。「挽き立て」と言われて提供されたら、信じる人も多そうです。
コーヒーツウの人や、強烈な個性を求める人には物足りないところもあるかもしれませんが、そこまでこだわりがなければ、十分に満足できる味だと思います。
「ホンジュラス&コロンビア」のカプセルには3種類のプロレシピが用意されているので、飲み比べてみました。「Sweet Fruit」は華やかな酸味が際立ち、「Creamy Nuts」は苦味とコクが感じられる味わいになり、「Casual Black」はバランスのよい味わいでした。
どれも豆の個性は生かしつつ、味のテイストはしっかりと変わる印象。カプセルは基本的に1ケースに12杯分入っており、プロのレシピを使うことで、飽きることなく楽しく飲み切ることができました。
現在提供されているプロレシピの数は、カプセルの種類によって異なります。毎日飲む場合は、プロレシピの豊富なものを選ぶことで、DRIP POD YOUBIの魅力をより感じることができるでしょう。
筆者は、苦くて濃い味わいの「炭焼珈琲」というカプセルが好みですが、現時点でプロレシピが1種類しかないので、どれか最初にひとつ買うなら、プロレシピが3種類ある「ホンジュラス&コロンビア」を選びますね。
ドリップコーヒー以外も、実はおいしい
DRIP POD YOUBIは通常のドリップコーヒーもおいしいですが、実はそれ以外のメニューも充実している印象でした。
「鑑定士の誇りアイスコーヒー」は、コクと苦味が感じられる本格的な味わい。プロレシピも2種類あって、「The Iced coffee - deep」はコクがある濃い味わいで個人的には好み。「The Iced Coffee - mild」は水出しアイスコーヒーのようなスッキリとした飲み心地でリフレッシュできます。
アイスコーヒーの味わいを調整できる機能は、かなりレア。来客の際に、好みに合わせて提供しても、喜ばれそうです。
「カフェインレスコーヒー」は、一般的に当たり外れのある飲み物ですが、これはコーヒーらしい酸味を感じられる味わいでおいしいです。プロレシピは2種類あるので味を変えて楽しめます。
筆者は夜にコーヒーを飲むと眠れなくなるので、何か飲みたい時はカモミールティーを飲んでいましたが、新たな選択肢に加わりそう。動作音が静かなので深夜にも淹れられるのはうれしいポイントです。
意外といってはなんですが、紅茶もすごくおいしい! 一般的なティーバッグのものよりも、香りが豊かな印象で、ミルクとの相性もよいです。
普段紅茶はあまり飲みませんが、カプセルを買っておけば、ちょこちょこ飲みたくなる機会はありそう。さらにプロレシピが提供されたら、楽しみ方が広がりそうです。
レギュラーコーヒーも抽出可能
カプセルだけでなく、コーヒー粉からも抽出できます。基本的にはカプセルで淹れる時と、使い方は同じ。ポッドホルダーの代わりに、市販のコーヒー粉を入れた付属のフィルターをセットすればOKです。
ただし、フィルターの口径が小さいため、コーヒー粉を入れるのが難しいです。筆者は、挽いた豆を移し替える際にこぼしてしまうため、お皿を敷いていました。また、推奨されているコーヒー粉の量は9gと少なめなので、豆を計量する時に少し面倒に感じました。
抽出器具を持っていない人にとっては便利かもしれませんが、あくまでプラスαの機能という感じです。
DRIP POD YOUBIに使用するカプセルのランニングコストは、ネット通販で1個あたり50円程度〜。予算的に問題がなく、おいしいコーヒーをラクに飲みたい人にはおすすめです。
プロレシピが不要であれば、本体価格が安い前モデルの「ドリップポッド DP3」(13,200円)でも十分。私は旧モデルを持っているので、まだ買い直さなくてもいいかなと思っています。
新たにドリップポッドを購入する人で、デザインを重視したり気分に合わせて味を変えたりしたいなら「DRIP POD YOUBI」がおすすめですよ。
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