米国でミールキットが注目を集めている。食材を人数分、準備したパッケージ型の食事セットで、オンラインで受注して配達する。新型コロナウイルス禍で需要が増えて提供会社も多く、選択肢が広がっている。
ミールキットの利点は、まず「今晩は何にしようか?」と献立に悩まされたり買い物に行ったりしなくていいことだ。また、テークアウトと異なり最後の調理は自宅で仕上げるため、作りたてを味わえる。
特に最近は1食当たり5ドルほどの廉価なものも増えたうえ、ベジタリアン、ビーガン、パレオ(旧石器時代や狩猟採集生活をしていた頃の食生活を参考にした食事法)、ケトジェニック(タンパク質や脂肪を中心とし、炭水化物を避けるダイエット)など、多様な要望に応えるサービスも出てきた。全米レベルで購入が可能なブランドもあれば、ローカルな企業が地域を限定して地元で配送するものもある。食事のタイプとフレキシブルな注文方法で、各社が差異化を狙っているようだ。
例えば、米サンバスケットはオーガニック食材だけを利用したり、栽培農家が特定できたりすることを特長にしている。レシピは有名シェフによって開発され、栄養のバランスが取れる点もアピールしている。
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